LinuxをUSBメモリにインストールする事でとても便利に使うことが可能になります。Linuxの種類によってやり方が異なってきますのでいくつかご紹介しましょう。
注)古い型のPCではUSBメモリからの起動をサポートしてないものもあります。マニュアル等で確認してください。
KNOPPIX 6.0.1
KNOPPIXはLiveCD Linuxの元祖のような存在です。Ver5までは各種ツールを大量に詰め込んだディストリビューションでしたがver6からは路線を変更、軽量化し軽快に動作するようになりました。今回はこのKNOPPIX6をUSBメモリへインストールします。
- KNOPPIX6のisoデータをダウンロード、ライティングしてLiveCDとして起動させます。下記ビデオを参考にしてください。
- USBメモリをPCに挿し左下のメニューから「システムツール」→「Install KNOPPIX to flash disk」を選択します。
- KNOPPIXで認識しているUSBメモリ、HDDが表示されますのでUSBメモリを選択します。ここで間違えるとHDDのデータが消えてしまいますので注意してください。
- USBメモリを選択しOKを押すとデータの書き込みが始まります。環境にもよりますが数分から10分くらいで終了します。
- 終了したら一度システムを終了させます。
- PCにUSBメモリを挿し起動させます。起動画面が出てすぐBIOS設定を開きます。BIOS設定画面の開き方はPC環境によって異なります。マニュアルを参照してください。多いのは起動画面が出たらF1、F2、Deleteキーのいずれかを押すというものです。
- BIOS設定でStartup項目を確認し起動ドライブの一番目に挿したUSBメモリが来るようにします。
- 起動してすぐ保存領域の設定画面が出ます。ここに入れた容量が以後データの保存領域として使えるようになります。
- 問題が無ければLXDEディスクトップが開きます。
ここまでの作業を動画で用意しました、参考にしてください。
SLAX 6.1.1
SLAXはSlackwareをベースにしたLiveCD用ディストリビューションです。メモリ上に本体をロードする機能をもっていて起動に時間はかかりますが起動してしまえば軽快に扱えます。SLAXにはKNOPPIXのようなUSBメモリにインストールするプログラムがありませんがデータをコピーして起動用スクリプトを適用するだけで使えるようになります。また非常にコンパクトなのも特徴で本体の容量は230MBほどですので512MBのUSBメモリにもインストール可能です。 またこの方法でHDDへのインストールも可能でした。興味のある方はお試しください。
- SLAXのisoファイルをダウンロードします。
- ダウンロードしたisoファイルをCD-Rへライティングしてください(ライティングの方法はこちらを参照してください。)ライティングしたCD-Rを読み込ませます。
- CDの中から「boot」、「slax」のフォルダをUSBメモリにコピーします。
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- 起動後USBメモリを挿します。USBメモリが挿されたという確認画面が出ますが何もせず閉じます
- インストールするUSBメモリの場所を確認します。これにはデスクトップ上のシステム→記憶メディアとたどる事で判ります。USBメモリのプロパティ→メタ情報のデバイスノードに書かれたものがそれになります。この場合ではsdc1となります。これはお使いの環境で異なりますからよく確認してください。
- 左下2番目にあるKonsoleを起動して以下のコマンドを入力します。赤い部分は環境で異なります、要確認!
- cd /mnt/sdc1/boot/
- sh ./bootinst.sh
- 上記のコマンドを入れる事で起動用スクリプトが起動します。finishと画面に出れば終了です。
- 一旦SLAXを終了し上記KNOPPIXと同様にBIOSをUSBブートの設定に変更しUSBメモリを挿したまま起動させます。問題が無ければSLAXが起動します。
Ubuntu 9.04
デスクトップ環境のLinuxとして一番人気があるのがUbuntuです。8.10からUSBメモリへのインストールツールが標準装備されました。今回は2009年4月に出た9.04を使ってUSBメモリへのインストールを行います。ツールはほぼ自動でクリックしていくだけです、非常に手軽にUSBメモリへのインストールが完了しますのでお薦めです。
- Ubuntu 9.04のIsoファイルをダウンロードします(ダウンロードしたisoファイルも後で使いますので判る場所に保存してください)。
- ダウンロードしたisoファイルをCD-Rへライティングしてください(ライティングの方法はこちらを参照してください。)
- CDから起動させます。CDからの起動はKNOPPIXのLiveCDのビデオを参照してください。
- USBメモリを挿してデスクトップ上部のメニューバーから「システム」→「システム管理」→「USBスタートアップ・ディスクの作成」を選択します。
- 「USBスタートアップ・ディスクの作成」を起動すると下記の画面が開きます。

- インストール元にはダウンロードしたUbuntuのisoイメージファイル(その他を選んでHDDの保存した場所までたどります)、もしくはCDを選択します(複数ドライブがある場合など)。
- 使用するUSBディスクには挿したUSBメモリを選択します。
- データの保存領域は任意で設定します。
- 設定終了後、スタートアップ・ディスクの作成をクリックします。
- 数分でデータ書き込みは終了し下記のメッセージが出れば作業終了です。
- 一旦Ubuntuを終了しUSBメモリからの起動設定にして起動させます。問題が無ければUbuntuが起動します。
注)このツールで作成した場合保存用の「casper-rw」が生成されない場合があります。この場合は変更やカスタマイズした設定が保存出来ません。これに関してはUbuntu Japanのフォーラムに解決策が出ています。 https://forums.ubuntulinux.jp/viewtopic.php?id=4827
lxubuntu 9.04Ubuntuに軽量なLXDEデスクトップ環境にしたものがlxubuntuです。イメージはライブCDの部屋さんから、USBメモリへのインストールは基本的にUbuntu 9.04と同様です。こちらは動画で用意しました。
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